大腸内視鏡検査とは、大腸を観察するためにおしりから内視鏡を挿入してポリープやがん、炎症などを診断する検査です。組織の一部を採取して調べたり(生検)、ポリープを切除することもあります。大腸ポリープの多くは「腺腫」と呼ばれる腫瘍です。良性の腫瘍ですが、サイズが大きくなると癌化する確率が高くなるため、腺腫のうちに内視鏡で切除することで大腸癌の予防になることが知られています。
以下のような方が適応になります。
・血便がある。
・検診などで便潜血検査が陽性であった。
・便秘や下痢などの便通異常がある。
・原因不明の貧血や体重減少がある。
・腹痛がある。
・腹部に腫瘤を触知する。
・以前に大腸内視鏡検査でポリープを指摘もしくは切除したことがある。
大腸癌による死亡者数は最近20年で1.5倍に増加しています。食事の欧米化(高脂肪食、低繊維食)と関連していると考えられています。
早期の段階で発見することで、内視鏡治療などの体の負担の少ない方法で治癒が見込めます。無症状のうちに検査をすることが大切です。
当院では大学病院や癌専門病院で使用しているのと同様の内視鏡システムを用いて検査を行っています(Olympus EVIS X1, PCF-H290ZI)。また、苦痛を和らげるために鎮静剤などを使用して行っています。
※鎮静剤とは眠たくなる薬剤であり、注射で投与します。鎮静剤を投与することで多くの方は眠った状態で検査ができます。効果に個人差があるために、眠った状態にならない方もいらっしゃいますが、投与しない場合と比較して苦痛は軽減いたします。
※鎮静剤を使用した方は、検査当日の自転車、自動車の運転は控えていただきます。